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zoom RSS 立川判決は集団的自衛権を肯定している(No1919)

<<   作成日時 : 2015/06/16 19:31   >>

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  56年前の「立川判決」が脚光を浴びている。立川判決は最高裁が日米安保について初めて判断を示した、唯一の判決である。先進7カ国首脳会議=G7サミットで訪独中の安倍首相が8日、内外記者会見に臨み、国内で政府与党が追い込まれている憲法論争について、最高裁の「立川判決」を持ち出して、集団的自衛権の合憲論を打ち上げたのである。

  「立川判決」は1959年に最高裁が日米安保闘争に示した判決である。自民党の高村副総裁が昨年7月、安倍内閣が歴代御内閣の認めなかった集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をした際に、公明党との与党協議で「立川判決」を持ち出し公明党を説得したが、異論が示され、一度は封印していた。安倍首相がドイツで持ち出したのを受けて、政府見解として野党側に合憲性の根拠として改めて、「立川判決」を示した。

  立川判決は日米安保について、直接合憲の判断は示していない。「高度の政治性を有し、司法裁判所の審査には原則としてなじまない」として、憲法判断を避けているのである。だが判決の文章を子細に読むと解説的には、「合憲性」を認めていると思えるのである。
  例えば、自衛権について、「憲法9条により固有の自衛権は否定されるものではなく、わが国の自衛のための措置は国家固有の権能として当然のことである」と述べている。また日米安保条約についても、「条約の目的は、国連憲章の承認する個別的或いは集団的自衛権に基づき、わが国の安全と防衛を確保するに必要な事項を定めるにあることは明瞭である」と書いている。このように解説的説明は「違憲性」を明らかにするのではなく、務めて「合憲性」を示しているように思えるからである。

  中でも田中耕太郎最高裁長官が、判決の補足説明で示された、「自衛は他衛、他衛は自衛」という考えは、国連憲章の示した集団的自衛権権の真髄だと言いたい。考えて見ると、「自衛は他衛、他衛は自衛」の日米防衛協力なしには、翌年、1960年の日米安保条約改定はなかったのである。それは次のとおりである。

  「一国の自衛は国際社会における道義的義務でもある。今や一国民の危急存亡は必然的に他の諸国民のそれに直接に影響を及ぼす程に拡大深化されている。一国の自衛も個別的に、その国の立場から考察すべきではない。一国が侵略に対して自国を守ることは、同時に他国を守ることになり、他国の防衛に協力することは自国を守る所以でもある。今日は厳格な意味での自衛の観念は存在せず、自衛すなわち「他衛」、他衛すなわち「自衛」という関係があるのみである。従って自国の防衛にしろ、他国の防衛への協力にしろ、各国はこれについて義務を負担しているものと認められる」と主張している。

  政府与党は集団的自衛権による安保法制を今国会中に成立させ、「中国の脅威」に備えるつもりである。憲法学者は集団的自衛権は憲法違反であると主張している。野党も学者の意見に賛成して集団的自衛権による安保法制を廃案にすると主張している。しかし、廃案にして代わりに国を守る安保法制については野党から説明がないのは困る。
  それにしても、平和憲法を守る理想の国であろうとも、国を守れなくては、憲法が棺桶になる。それを判断するのは国民であると主張しているのが「立川判決」だと思うのだが。 



  ◆「立川判決」:1957年、東京都砂川町(現立川市)の旧米軍立川基地の拡張に反対して基地に立ち入ったデモ隊の一部が日米安保条約の刑事特別法違反の罪で起訴された「立川事件」の判決であるが、一審判決は安保条約での米軍の駐留は憲法9条に違反するとして全員無罪となったが、最高裁が破棄し、差戻審で全員有罪となった。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
すいません、はじめましてスペース御貸しいただければ(_ _)

自民党の西田昌司が「国民に主権がある事がおかしい」って言ったんですって

今のアメポチ自民党を表してるんでしょうね…

国民無視状態ですね


因みに
『出口調査 竹中&麻生 人材派遣』

クルック
2015/09/18 21:40

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