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zoom RSS 大失態を演じた米国(No1705)

<<   作成日時 : 2013/10/19 12:00   >>

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  「世界における米国の信頼をこれほど傷つけたものはない」。与野党の対立から米国債をデフォルトの危機に陥れた米議会を批判したオバマ大統領の演説である。

  「オバマケア」という医療保険改革をめぐる民主党と共和党の対立から、米政府の暫定予算が成立せず、政府機関が一時閉鎖され、職員80万人が一時帰休で自宅待機したが、米国の債務上限を引き上げる法案が成立しないから、米国債の利払いが不能になるデフォルト危機に追い込まれ、世界の金融や経済に深刻な影響が及ぶと危惧された。
 
  この2週間余に及んだ政治の機能不全は17日未明、上下両院が法案を可決して解決した。しかし、来年1月15日まで政府機関を再開させる暫定予算を成立させ、来年2月7日の借入分まで債務の上限を引き上げ、急場をしのいだに過ぎずないのである。暫定予算が切れる来年1月中旬や再び債務が上限に達する2月から再び、今回のような対立で危機が再来する火種が残されたままである。

  世界一の経済大国である米国の国債は、元本も利子も必ず支払われると世界で最も信用されている。だから世界中の投資家や中国や日本など各国政府が米国債を購入している。日本は政府や日銀に加え銀行や生保など合わせて110兆円分の米国債を保有している。これが一度でも支払不能となれば、世界中の格付け会社が一斉に米国債の格付けを下げる。保有する米国債は紙屑になる。欧州系大手格付け会社が最高の「AAA(トリプルA)」から米国債を引き下げることを検討していると発表した。

   また、今回の騒ぎで、満期の近づいた短期国債を保有する投資家が売却する動きが加速している。ロスアンゼルス・タイムスによると、米投資ファンドの一社は、10月から11月に満期を迎える短期債をすべて売却したと発表している。シティグループも短期債を保有していないことを明らかにし、「デフォルトから身を守る取り組みを続けている」と発表している。

  米調査会社が、今回の騒動による損失を200億ドル(2兆円)を超えると発表した。米政府機関の一時閉鎖による行政サービスの縮小に加え、民間契約の観光収入などに影響したとしている。成長の見通しも10月〜12月期の米国内総生産は0.6%押し下げられる公算だとしている。他に米国債の利回りが上昇して米政府の利子支払が1億1400万ドル増える可能性があるという。

  オバマ大統領は、政治の混乱が経済に「まったく必要のないダメージを与えた」とし、「米国民はワシントンにうんざりしている」と述べた。またヘーゲル国防長官は、国防省で記者会見し、「同盟各国が米国との関係を信頼できるのか」と述べ、外交・防衛に悪影響を与えたとの認識を示したが、米国は失った信用を取り戻すことができるのだろうか。

  それにしても、米国議会の民主党と共和党の争いは、来年11月の中間選挙まで続くという。一歩謝れば、世界の経済をどん底に陥れるかも知れない個人主義の国柄を見せられたと思った。

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