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zoom RSS 「人生はいろいろなことが起きる」(NO1643)

<<   作成日時 : 2013/07/04 06:13   >>

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  厚生労働省の事務次官に就任した村木厚子さんが記者会見で「思いもよらない出来事が人生にはいろいろ起きるものだ」と戸惑いながら語ったそうです。彼女の正直な感想でしょう。冤罪で逮捕起訴され裁判で無罪となった彼女にとって、官僚トップの事務次官になるとは夢にも思ってもみなかったことだからです。

  彼女の仕事ぶりや人柄が官僚として有能なことは誰もが認めていましたが、東京大学出身者の男性キャリアが揃う霞が関の中央省庁では、地方国立大学(高知大学)出身者が官僚トップの事務次官になるのは、しかも女性ですからなおさらですが、異例中の異例と言われています。

  厚労省でも女性の事務次官は15年ぶり2人目でした。内示を受けた時は「ひるんだ」そうです。「でも、女性の後輩には昇進の話があったら絶対受けろと言ってきたので、引いてはいけないと思った」と就任までの心のうちを明かし、「女性が仕事を持ち、家庭を持つという当たり前のことが実現する社会にしたい」と抱負を語っています。

  厚労省の児童家庭局長だった村木さんが大阪地検特捜部に逮捕されたのは2006年6月でしたが、当時、麻生内閣の舛添厚労大臣は「大変有能な局長で省内の期待を集めていた。働く女性の希望の星だった」と、賛辞とも受け取れる異例のコメントを発表しているのです。舛添氏は村木さんの無罪を信じていたと思われます。

  事件は地検特捜部が証拠を改ざんした捏造と判明し、当時の特捜検事3人が逮捕起訴される異例な事件となりました。彼女は2010年9月、大阪地裁で無罪判決を受け、厚労省に復職しましたが、内閣府政策統括官となって出向。昨年9月、厚労省社会援護局長に就任、3年3ヶ月ぶりに局長に復帰しましたが、彼女の事務次官抜擢については、安倍首相の意向があったそうです。

  拘置所から事務次官へ、地獄から天国へ、いろいろな人生を体験した彼女は、「拘置所生活も福祉をやる人間にとって勉強になった」と笑顔を見せたそうです。「ある日突然、大きな困難に出会うと周りに支えてもらわなければいけないことを実感した。そういう状況の人をどう支えたらよいかを体験できた」と語っていますが、昨年3月、彼女の冤罪被害に対する国家賠償金3770万円を寄付して、「共生社会を創る愛の基金」を創設したのです。

  厚労省は医療、介護から子育や食の安全、人が働く雇用まで、所謂、人間のことなら「誕生から墓場まで」面倒を見るのが仕事です。田村厚労大臣は「女性の登用が安倍内閣の方針だ。非常に幅広く能力のある方だから大改革をやらねばならない医療、介護、子育てなどで十分に力を発揮頂けると思う」と述べていますが、「女性の活躍」をアベノミクスの中核に据えた安倍政権にとって彼女はシンボル的存在なのです。

  彼女が厚労省に入ることを望んだのは、社会保険労務士の父親の背中を見て育ったからでした。障害者問題をライフワークとして、こつこつと福祉団体の視察をして歩いたそうです。低姿勢で物腰が柔らかく、誰も怒らせず、敵をつくらない、官僚としては調整型タイプですが、エリート官僚が経験することのない貴重な体験を生かした活躍を期待したいものです。

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