年内解散総選挙は不可能なのではないのか(No1390)

  世論調査で、衆院の解散総選挙の時期について、2013年の任期満了を望んでいる人が増えているのは、国民が野田内閣に政治の安定を期待しているのだろう。しかし自民党は年内の解散総選挙を迫っている。だが「一票の格差」を是正しないままで選挙ができるのであろうか。(タイトル更新10月6日01時25分)

  発足から1ヶ月経った野田内閣だが、内閣支持率は1ヶ月前のご祝儀相場から下がったものの、5割以上を維持している。目下のところ、おおむね合格していると見られるだろう。国民不在の党内対立は「もう御免だ」として、野田内閣に安定した政治を期待しているようだ。
  同時に、菅前内閣に早期解散を求めていた国民も、任期満了まで務めてほしいという人が46.0%、来年以降も33.2%と野田内閣に好意を持っているようだ。野田首相も任期一杯やるつもりのようだ。

  しかし、年内の解散総選挙を求めているのが自民党だ。最近の自民党は、党執行部の人事で派閥主義を復活したり、参院で派閥の内乱が発生したり、評判がよくないが、民主党を落ち目と見て、今のうちに総選挙をすれば、政権復帰ができると考えているようだ。多数の落選議員が早期解散を求めており、彼らを抱える派閥が責められているためでもあるようだ。
 
  専門家による選挙予測によると、自民党が現有の118議席から222議席に倍増するとし、民主党は301議席が164議席に急減する。その結果、民主党は野党に転落し、自民、公明両党は政権に復帰するというのだ。これは菅前首相時代のシュミレーションだが、野田首相でシュミレーションしても、比例区で20増える程度大勢は変らないという。

  しかし今年3月の最高裁大法廷の判決は、09年の衆院選挙を「違憲状態」とし、その理由である「一票の格差」を是正することを求めているのである。衆院の「一票の格差」はさらに拡がっており、〇9年の2・3倍から2・44倍になっているのである。昨年の参院選でも「一票の格差」が5倍を超えれている。
  この状態で衆院選挙や参院選挙をすれば、憲法違反で「選挙無効」、「選挙やり直し」にもなりかねないと言われている。

  いまや、選挙制度の是正は急務であるが、党利党略や個利個略」が絡み、一筋縄では行かないのだという。野田首相は来年の通常国会で選挙制度を是正することを目指しているが、参院が半数改選になり、衆院の任期満了になる、2年後の再来年に衆参同日選挙を行なう意向のようだ。

  また公明党が第3次補正後にも、単独で民主党と連立する動きがある。「民公連立」政権になれば、政局が長期安定するので、自民党の早期解散はないようだが、今のような自民党の状態では、選挙があっても、政権復帰は難しいのではないか。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック