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zoom RSS 戦争を知らない世代=「永田町時評6月8日号」=(No1816)

<<   作成日時 : 2014/06/10 14:56   >>

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  安倍首相はルビコンを渡った。戦後の歴代内閣が認めなかった集団的自衛権の行使に向けて大きく舵を切ったようだ。

  国連は加盟国が攻撃された場合、他の国が助ける「集団的自衛権」を、自国を防衛する「個別的自衛権」と共に国家の権利として認めている。だが日本では、他国の戦争に参加するのは、「戦争放棄」を決めた憲法9条に違反するとして、戦後一貫して集団的自衛権の行使を禁じてきた。
 
  だから米国と同盟関係にありながら、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争などのアメリカの戦争に参加しなかった。韓国、フィリピン、オーストラリアなど、日米安保条約と同じ条約を結んでいる国は、ベトナム戦争に参戦し、韓国軍だけでも5000人の戦死者を出したと言われている。

  だが、安倍首相は戦争などの脅威から各国と協力して世界の平和と安全を守るためには、集団的自衛権の行使が必要だと訴える。それにしても、人一倍熱心なのは、安倍首相が戦争を知らない世代だからではないかという声がある。

  平和憲法は戦争体験の下で生まれた。国民は戦争に懲りていた。吉田茂首相は、「自衛のための戦争も放棄する」と国会で答弁した。
 戦後の国会を支えたのも戦争を体験した国会議員である。田中角栄、大平正芳両首相は日中戦争で、兵役や職務で中国大陸に赴き、戦争の悲惨さを体験し、近隣諸国と戦う愚を繰り返すまいと誓ったという。
 現職の亀井静香元運輸相は小学生の時、広島原爆を目撃した。このような体験を持つ議員もごく少数になり、従軍経験を持つ議員が一人もいなくなった。

  ハト派といわれ、戦後の自民党政権を支えた議員たちも、宮沢喜一元首相、後藤田正晴元副総理、梶山静六元幹事長らは亡くなり、野中広務、古賀誠、加藤紘一元幹事長らも引退した。戦前生まれの国会議員は68人となり、戦後生まれが91%を占めている。
  今や戦後生まれの安倍晋三が首相になり、戦争を知らない世代が安全保障や外交を担当している。「大丈夫なのか」。戦前生まれの心配が杞憂に終わればいいのだが。(No1111回)



  <毎月3回(8日18日28日)書いている政治のコラム「永田町時評」をブログにも残すことにしました。2014年6月8日号で1111回になります。内容がブログの永田町時評とダブルことがあります>


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