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zoom RSS 幻の城郭「維新の会」が分裂へ(No1812)

<<   作成日時 : 2014/06/01 01:39   >>

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  幻の城郭だったのか。橋下徹と石原慎太郎。二人の野心家は並び立たず、とうとう日本維新の会が分裂した。そもそもが水と油の結婚であったから、一年半は遅すぎた離婚でもある。石原は自主憲法、橋下は大野党の夢を描いて再出発する。石原は安倍シンパ、橋下は野党色を鮮明にすることになる。

太陽の党合流から1年半
  石原氏の率いる「太陽の党」が解党して、橋下氏の率いる「日本維新の会」と合流したのは、衆院選直前の2012年11月17日であった。初の衆院選で大躍進を予想された。12月16日の衆院選で維新の会の獲得したのは54議席であったが、第3党に躍進した。橋下、石原両氏が共同代表になって出発したが、半年後の2013年7月21日に迎えた参院選では、橋下の旧従軍慰安婦発言が災いして獲得したのは、わずかの8議席であった。橋下氏が代表の辞意を表明したが、遺留されて続投した。

結いの党との合併で分裂
  翌2014年1月15日、みんなの党から飛び出した江田憲司氏の率いる「結いの党」と維新の会が野党再編を目指して政策協議を開始した。石原氏は慎重であった。2月3日、橋下氏が大阪市長の辞任と出直し選挙への再出馬を表明した。3月23日の大阪市長選に橋下氏は再選したが、投票率は過去最低であった。
  4月25日、維新の会と結いの党の参院統一会派を届ける。4月26日、維新の会の執行役員会で、今年の夏までに結いの党と新党を結成することを確認した。橋下氏は統一地方選をにらむ野党再選を訴えた。しかし石原氏は一貫して合流に否定的であった。
  5月19日、維新の会の両院議員総会で、石原氏は「合流を拒否する」と反発した。5月21日、維新の会と結いの党の政調会長レベルで共通政策案について合意したが、石原氏は「自主憲法制定」を明記するように要求した。結いの会は「現行憲法の破棄を意味し、さらなる野党再編の障害になる」として拒否した。他にも、原発をめぐり、推進派の石原氏と脱原発への転換を求める橋下氏との考えの違いが鮮明になっていた。

「自主憲法制定を熱願」と石原
  このため28日、橋下、石原両代表が名古屋市内で会談し、石原氏が党を二分する分党を求め、橋下氏がこれを受け入れた。29日、石原、橋下両氏は、それぞれ東京と大阪に分かれて記者会見し、党を二分して、石原氏が新党を立ち上げ、橋下氏は結いの党との合併を急ぐ方針を発表した。
  石原氏は分党する理由について、「私があえて国会に戻ったのは、自主憲法制定して憲法を変え、この国を立て直したいという熱願だった。憲法や集団的自衛権で大きな齟齬が生じた。結いの党の合流を認めることができないと思った」と述べた。
  同日夜、両代表が出席して臨時の執行役員会を開き、分党を正式に決定したが、党所属の国会議員62人に対して石原、橋下いずれに所属するかを6月5日までに意思表示するように求めることを決めた。引き続き、両派それぞれ会合を開き、加入者について検討したが、これから勧誘合戦が活発化するようだ。

離別の賛辞を贈る両代表
  30日、維新の会の両院議員懇談会が国会で開かれ、分党について報告があった。懇談会後、野党再編成を唱える橋下氏に近い松野頼久国会議員団幹事長や小沢鋭仁国対委員長ら約40人が都内のホテルで対応を協議していた。また石原氏に憲法観が近い維新の会とみんなの党の議員有志による「自主憲法研究会」の設立総会を開催。維新から10数名が名を連ねた。平沼赳夫氏や藤井孝男、山田宏両氏が石原新党に参加することを明らかにした。
  いざ別れるとなると、未練が残るのか。記者会見でお互いに慰労し合った。橋下氏は大阪市役所で「喧嘩別れじゃない。石原さんのことが好きだ。この2年間いい部分しかない」と石原への想いを語った。同じころ国会では、石原氏が「日本社会で稀有な存在だ。袂を分かつのがつらい」と橋下への賛辞を送った。

橋下の次の狙いは民主党
  2人の関係は知事同士で始まった。2008年に大阪府知事に当選した橋下が東京都知事の石原を訪問したが、ノートを手に知事の心構えをメモする生徒だった。「一言一句が勉強になった」と石原に惚れていた。橋下44歳と石原81歳は親子のような感情になったのかも知れない。
  2012年11月、橋下の日本維新の会と石原の太陽の党が合流したが、石原は「橋下君を首相にしたい」と真顔で語るほどだった。だが、当初から指摘されていた脱原発など旧太陽の党との政策の違いが解消されなかった。それが結いの党との合併協議で噴出し、分裂にまで追い込まれた。
  くじけないのが橋下の特徴で、結いの党だけでなく、民主党に照準を当てて野党再編成を展望している。結いの党と合併しても、石原の分党で維新は60人弱と見られている。そこで113人の野党第一党の民主党を本命と見定めているのだ。24日には、京都市内で民主党の前原誠司元代表や結いの党の江田憲司代表と民主党を含めた大同団結を話し合ったと言われている。

憲法改正で安倍政権に痛手
  それにしても、維新の分裂騒ぎは、安倍政権にとってマイナスだという見方があるようだ。自民党では昨年6月頃から、維新の会の国会改革の提案に積極的に対応して来たのは、憲法改正論者の石原氏が維新の会代表だったからだが、石原が維新を離れたとなっては、憲法改正で維新の会との連携を期待していた安倍政権にとって痛手だという訳だ。

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