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zoom RSS 「桜を見る会」で披露される俳句や歌に込められた想い(No1785)

<<   作成日時 : 2014/04/16 10:49   >>

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 毎年4月、首相が文化・芸能・スポーツ界などから約1万人を招待して行われる恒例の「桜を見る会」では、折々の情勢に応じ、首相が句や歌を引用して、自分の想いを述べるのが恒例になっている。
  
  今年は4月12日、東京・新宿御苑で行われた「桜を見る会」で、安倍首相は折りからスタートした消費増税を気にしたのか、「給料の上がりし春や八重桜」と自作の俳句を披露した。「近年まれにみる賃上げになった」と挨拶したが、経済成長のカギは賃上げにあるとして、首相みずから経済界に働きかけてきたからだ。

  昨年は3年ぶりの「桜を見る会」が開かれた。披露されたのは、「桜よ、咲き誇れ、日本の真ん中で咲き誇れ、日本よ、世界の中で咲き誇れ」という美しい桜の歌であった。首相が1月に訪問したインドネシアで日本語を学んでいる若者たちから送ってきた「桜よ」という歌だった。
  首相は「日本を世界の真ん中で咲かせるために、これからも全力を尽くして行きたい」と挨拶した。7月に控えた参院選で与党が過半数を獲得して、憲法改正や安全保障など「戦後レジームからの脱却」へ突き進む心意気を示したものと理解された。

  参院選で大勝を果たした首相は、9月のニューヨーク国連総会で演説した。「積極的平和主義」を提言し、「積極的平和主義の立場から、PKOはじめ、国連の集団安全保障措置に積極的に参加できるように図って参ります」と述べた。湾岸戦争で参加できなかった国連の多国籍軍に参加することを表明したもので、国連という世界一の大舞台で「改憲」を宣言したのである。5ヵ月前の「桜を見る会」で語った意気込みに向かって踏み出した瞬間であった。
  
  安倍首相は、10月の臨時国会の所信表明演説で、「積極的平和主義こそわが国が背負うべき21世紀の看板である」と強調した。
  今年1月の通常国会冒頭の施政方針演説では、フィリピンの台風災害に出動した自衛隊を取り上げ、「世界が頼りにしている」と称え、「積極的平和主義の下、世界の平和と安定により積極的役割を果たすために集団的自衛権や集団安全保障を検討している」ことを明らかにした。

  「積極的平和主義」という言葉は、本来、「不戦」を意味しているが、安倍首相の提唱する「積極的平和主義」は、平和のためなら、自衛隊を地球の裏までも派遣する「平和のための戦争」を肯定する平和主義だ。集団的自衛権行使の解禁を検討している首相の私的懇談会が安全保障政策の柱に据えているのも、「積極的平和主義」だと言われている。

  我が国で「積極的平和主義」を提言したのは、安倍首相が最初ではない。2009年に「日本国際ホーラム」という民間のシンクタンクが、折から政権交代した民主党とアメリカとの同盟関係を問うとして、「積極的平和主義と日米同盟の在り方」と題する政策提言を、朝日新聞や米紙ヘラルド・トリビューンなど5紙に1ページ全面の意見広告として発表している。

  内容は総論で、「世界市民の一員としての責任」、「一国平和主義、一国防衛主義からの脱却」、「吉田ドクトリンから積極的平和主義ドクトリンへの移行」、「主体性のある日米同盟」を謳い、各論で、「集団的自衛権の行使を認めよ」、「部区三原則の見直し」、「日米の対中戦略の強化」、「国連の集団安全保障への貢献」などを提言している。4年ぶりに政権に返り咲いた自民党が進めている安全保障政策そのものであることを知ることができる。

  

  

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