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zoom RSS 古川元内閣官房副長官の講演を聴いて(No1681)

<<   作成日時 : 2013/09/08 14:41   >>

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  無党派風の会主催の市民政策研究会で、元厚生労働事務次官の古川貞二郎氏の講演を聴いた。彼は厚生労働事務次官よりも首席内閣参事官や内閣官房副長官として歴代総理を支えたトップ官僚として知られている。彼の見た総理や政治を論じた、情熱ほとばしる講演は、国士の如くであった。

  内閣参事官は総理官邸にあって、国会内の情報を総理に上げ、総理の国会答弁の準備をするのが主な仕事である。1974年6月〜12月7日、田中元総理が金脈問題で退陣するまでの5ヵ月を皮切りに1977年9月まで、三木、福田両総理。1986年6月〜89年6月、首席内閣参事官として、中曽根、竹下、宇野の3人の総理。1995年2月〜2003年9月、内閣官房副長官として、村山、橋本、小渕、森、小泉の5人の総理に8年7ヶ月。計15年間を総理官邸にあって11人の総理を支えたのである。

  古川氏は九大在学中に国家公務員採用上級甲種試験を受験して失敗。長崎県庁に入ったが、再度、国家公務員試験を受け、官庁訪問では厚生省の面接で一旦落とされたが、「どうしても福祉の仕事に携わりたい。長崎に帰らない」と談じ込んで採用された。彼がそれほど強く厚生省を希望したのは、自分の生まれたのが父御が45歳、母親が41歳の時だったからという。「一生懸命働いた人の老後は幸せであるべきだ」と福祉ために働くことを考えたという。

  東大閥が跋扈する中央官庁で地方大学出身の古川氏が事務次官になり、内閣官房副長官という官僚のトップに上りつめた。彼は「偉くなるつもりで努力したことはない」という。私心がないからモノが見え、国家のために私心なく務めたことが評価されたのではないか、と自ら語っている。

  総理に必要なのは何か。決断力、実行力、洞察力、胆力と共に、強靭な精神力と体力が必要だという。責任を取ること、逃げないこと、ブレないこと。熟慮と信念。これは「武士の精神」即ち、自分のことは抑えて国家のことを考える精神だという。このような資質を少なからず持っていたのは、11人の総理のうち、中曽根総理ではないかという。不世出の内閣官房長官といわれた後藤田正晴氏が中曽根を支えた。そして、安倍総理を磨けば中曽根位の玉になりそうだと見ているという。

  他には、竹下、村山、橋本、小渕について語っている。竹下内閣では昭和天皇の崩御による「大喪の礼」や今上天皇の「即位の礼」に関する一連の行事を官僚の事務方として指揮した。消費税導入とリクルート事件で退陣に追い込まれたが、辞任の前夜、総理に呼ばれ、道半ばで退陣する苦衷の心中を退陣表明に書いたという。

  社会党の村山総理については、人間性、人徳ともにトップリーダーにふさわしい人だったという。阪神淡路大震災では閣議で「存分にやって下さい。責任は私が取る」と言ったので、閣内が一本にまとまった。村山総理は学問的にも研究対象になる考えているそうだ。

  橋本総理は、平成8年4月12日、沖縄の米軍基地「普天間飛行場」の返還を米軍側と取り決めた。当時は抑止を考えたら返還は早いと言われたが、総理は市街地の真ん中にある基地の危険性を考えていた。

  沖縄サミットは小渕総理の遺言であった。世界中の首脳が太平洋戦争で何十万の島民が戦禍で亡くなった沖縄に集まって平和を祈った。沖縄の人たちがどれほど勇気づけられたことか。小渕さんも立派な総理の役割を果たしたという。

  「政治主導」と「官僚主導」が対比されるが、官僚は見識のある政治家にはついて行くのだ。日本のために官僚をどう使うかが政治の仕事だとしている。

  他に歴代の内閣官房長官にも触れているが、総理になる前の福田康夫氏は歴代官房長官の中で最長記録を持つ人だ。調整力のある名長官として定評があったそうだ。梶山静六氏や野中広務氏も評価の高い長官だったという。

  国家のリーダーは一朝にして生まれるものではないという。昔は自民党派閥が、人、カネ、政策を準備して総理を育てる役割を果たしていた。野党に転落してその役割が忘れられていた。英国は門閥に関係ない青年でも志があれば政党のテストを受ける登龍門がある。参考にすべきだろうという。

  

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