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zoom RSS 国会が法の下の不平等を正す番だ(No1680)

<<   作成日時 : 2013/09/05 20:46   >>

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  最高裁大法廷が、相続について婚外子を差別した民法の規定を憲法違反とする判決を出した。14名の裁判官の全一致で、「出生に選択の余地のない子どもに、不利益を及ぼすことは許されない」とした。戦後68年にして初めて、司法の立場から最高裁が、憲法の「法の下の平等」に違反するとしたが、次は立法の立場から国会が、婚外子を差別した民法を改正する番である。

  民法900条4号但し書きは、「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とする」と規定している。戦後の昭和21年に制定された日本憲法14条1項は「すべて国民は、法の下平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において差別されない」と規定された。

  この民法規定は明らかに憲法に違反するが、明治31年に施行された明治民法の「庶子及ビ私生児ノ相続分ハ嫡出子ノ相続分ノ2分ノ1トス」という家族制度の色濃い規定が、そのまま戦後も踏襲されていたのである。
  戦後、GHQで日本憲法の草案作成に関わった米人女性のべアテ・シロタ・ゴードンさんが、婚外子の差別撤廃を憲法に入れることを主張していたが、結局、明治民法の遺物がそのまま民法に68年間、居残る結果となった。

  欧米でもキリスト教の影響で、婚外子は「罪の化身」として差別されていたが、事実婚の増加などを背景に、60年代から、婚外子の差別撤廃運動が進み、国連の「子どもの権利条約」を受け、アジアでも中国や韓国でも進み、婚外子を差別しているのは、日本の他、カソリックの影響が強いピリッピンやイスラム諸国となっていた。

  今回、最高裁が違憲判決としたのは、01年に死亡した男性二件の遺産分割をめぐる裁判で、各1,2審で民法の規定を合憲としたが、婚外子が最高裁に特別抗告していた。最高裁は小法廷から大法廷に移し審理していたが、両件とも違憲として、それぞれ高裁に差し戻した。

  戦後、民法900条4号但し書きを最高裁が審理したのは6回、うち1回は大法廷であるが、いずれも合憲と判断されている。今回の違憲判決は遅きに失した感がある。1日も早い法改正を望みたい。ただ婚外子の差別は相続だけでない。「出生届」で嫡出子と嫡出でない子のチェックがある。「寡婦控除」で婚陰暦のある母に限定され、未婚の母には適用されないことなどについても対応すべきだ。

  政府は秋の臨時国会で法改正をしたいとしているが、自民党が昨年4月にまとめた憲法改正草案によると、「家族は社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される」としており、伝統的な婚姻や夫婦を前提にしているように見受けられるが、自民党は法改正にどう対応するのか。野党は最高裁判決に賛成しているので、自民党が賛成なら、すぐにでも改正できるように思うのだが。

  これまで96年の国連の勧告を受け、法制審議会が相続分を平等にする民法改正を答申したが、自民党内に「不倫を助長する」という甚だしい勘違いがあって頓挫した。2009年には民主党政権で千葉景子法相が民法改正の閣議決定を目指したが、与党の国民新党の反対で見送られた。国会議員には、法改正については伝統的な家族観から反対論が根強いといわれている。、








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