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zoom RSS 安倍首相は「法の番人」を代えて解釈改憲を狙うのか(No1660)

<<   作成日時 : 2013/08/04 13:34   >>

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  安倍首相が集団的自衛権の行使を可能とする憲法解釈の見直しに意欲を見せている。政府の「憲法解釈の番人」と呼ばれる内閣法制局長官に、解釈見直しに前向きな小松一郎駐仏大使の起用を決めたからだ。
  参院選の余勢をかって、憲法改正に踏み出したい安倍首相だが、眼前には相変わらず3分の2の高い壁が立ち塞がっている。そこで憲法の解釈を変えることで実質的改憲を行おうという訳だ。

  首相は2日、内閣法制局の山本庸幸長官を退任させ、後任に小松氏を充てる方針を決めたが、長官には、憲法解釈を担当する第1部長を経た法制局次長が昇任するのが慣例で、時の政権が恣意的に「法の番人」を代えないという暗黙の了解があったため、今回の安倍人事は極めて異例と言われている。

  小松氏は外務省で欧州局長と国際法局長を務めた「国際法の第一人者」で、日米安保など国際法の解釈を専門としたが、第一次安倍内閣で首相が集団的自衛権の行使を容認するために設置した有識者会議の事務に携わり、集団的自衛権行使に関する{四類型」の立案に深く関わり、政府解釈の見直しに前向きと見られていた。

  内閣法制局は政府提出法案や政令案について、憲法や他の法令と矛盾がないかを事前にチェックするほか、憲法や法令の解釈について政府の統一見解を示す役割を担ている。憲法解釈は法律の専門的知識が必要なため首相や閣僚を補佐して長官が国会で答弁することが多く、その答弁が政府見解と位置づけられてきた。このため長官は官房副長官と並んで組閣の閣僚名簿に掲載され、閣議にも陪席する重要な地位にある。

  集団的自衛権については、戦争放棄を定めた憲法9条に照らして、「国を防衛するために必要最小限度の範囲を超える」と解釈し、行使を禁じてきた。この解釈は政府見解として50年にわたり不変であった。そもそも憲法や法令の解釈は法理論の世界で、好き勝手に解釈できるものではない。解釈に政治的判断の加わる余地はないとされてきた。憲法解釈など国家の基本的な姿勢が、政権や首相が代わるごとに政府答弁が変わるようでは国際的信用にも関わるからだ。そこで憲法解釈では時の政権と距離を置く内閣法制局のチェックする機能が重要とされてきた。

  首相は憲法解釈を変える布石として、自らの意向に沿う人物に代えようとしている。集団的自衛権行使の容認に前向きな小松氏を起用したものと見られている。これがまかり通り、憲法解釈が政府の好きなように変えられるとするなら「解釈改憲」である。憲法は過半数の国会議員の賛成だけで事実上改憲される。憲法による国民投票も必要なくなる。憲法は形骸化する。日本は法治国家でなくなる。

  元内閣法制局長官の阪田雅裕氏は「長官が時の政権により解釈を変更できるなら企業のお抱え弁護士と変わらない。自衛隊が戦闘行為に加わることができるようにしたいなら改憲してからだ。自衛隊員に犠牲者を出し、他国民を殺傷する覚悟が国民にあるのか。それを確かめず、一内閣の判断で解釈を変更することはあり得ない。やるなら政権も覚悟が必要だ」と語っている。

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