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zoom RSS 昔「番犬」今「ご主人」:TPPで米国の「飼い犬」になりそうだ(No1605)

<<   作成日時 : 2013/04/14 16:54   >>

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  昔は味わいのある政治家がいた。度胸もあった。米国を「番犬」呼ばわりした大臣がいたが、今は米国の「飼い犬」になろうとしている。TPPが正体を現し、米国に服従した小泉政権の二の舞になるのではないかと心配である。

  昭和41(1966)年3月18日の衆院外務委員会で、日本社会党の議員から、日米安保条約で日本に駐留する米軍の存在意義を問われた佐藤内閣の椎名悦三郎外相が、「米軍は日本の番犬であります」と答弁したから、驚いた質問者が、「米国を番犬とは何事か」と詰問すると、椎名外相は平気な顔で、「失礼しました。それでは、番犬サマでございます」と言ってのけたというのである。

  日本は終戦から20年経っていたが、米ソの冷戦状態が続き、日米安保条約により米国の核の傘の下にあり、日本に駐留した米軍の存在意義を問われた訳だが、およそ外務大臣たるもの、つねに毅然たる態度でいなければ、諸外国より舐められる。迂闊のことも言えないとあって、答弁は国会議事録によると以下である。

  <核兵器のおかげで日本が万一にも繁盛しておりますというような、朝晩お灯明をあげて拝むというような気持では私はないと思う。ただ外部の圧力があった場合にこれを排撃するとという、いわば番犬ーーと言っちゃ少し言い過ぎかもしれぬけれども、そういうようなものでありまして、日本の生きる道はみずから核開発をしない。人類の良識に訴えて共存共栄の道を歩む姿勢でございます。
  ただ、たまたま不料簡の者があって、危害を加えるという場合にはこれを排撃する、こういうための番犬と言っていいかもしれません、番犬サマというほうが。そういう性質のものであって、何もそれを朝晩拝んで暮らすというような、そんな不料簡なことは考えておらないのであります。>  

  変幻自在の「おとぼけ答弁」で定評があったが、日米安保の重要性を「番犬」という表現で力説し、同時に核を持たない日本の立場も説明している。質問者の社会党は、米国に感謝のような答弁を狙ったのであろうが、反米を勢い尽かせるような言説を取らせない巧みさは大したものである。

  それにしても、TPP参加をめぐり、安倍政権は米国に足元を見透かされ、自動車、保険と次々大幅譲歩を重ねているが、これでは、米国に服従してイラク戦争に自衛隊を出兵し、国内では構造改革の名のもとに規制緩和を進め、米国企業の進出に便宜を払った小泉内閣の二の舞を踏むことになりそうだ。いまや米国は番犬サマではなくて、ご主人サマになろうとしているが。

  椎名は1979年に81歳で死んだが、戦前の官僚で、商工大臣の岸信介の下で商工次官を務め、「金の岸、いぶし銀の椎名」と言われたそうだ。終戦と共に退官し、戦後、岸に誘われ、岸内閣の官房長官や池田、佐藤両内閣の通産大臣や外務大臣を務めたが、国会での「おとぼけの答弁」は世間を沸かした。田中内閣で自民党副総裁を務めたが、金脈問題で退陣した田中首相の後継として、「椎名裁定」で三木武夫を推薦し驚かれた。その後、「三木おろし」の先頭に立ったのも椎名であった。
  それにしても昔は、他にも「政治は一寸先は闇」の言葉を遺した川島正二郎など気骨のある政治家がいたものだが。(なお椎名氏については、秘書を務めた元NHK記者の渡部亮次郎氏の「頂門の一針」より)

 

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