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zoom RSS 波紋が広がる「福島罷免」(No980)

<<   作成日時 : 2010/05/29 09:05   >>

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■最大の危機では■
  社民党党首の福島もずほ消費者少子化担当相を罷免したことにより、社民党の連立離脱は必至と見られている。民主党も「福島罷免」を最悪の事態と捉え、党内には首相の責任を問う声が聞こえる。鳩山政権は最大の危機を迎えているのかも知れない。ただ期日がないため現状のままで参院選に突入することになりそうだ。各党とも参院選の戦略練り直しを迫られるだろう。鳩山首相の支持はさらに低下する可能性が大きい。

■合意を楽観していない米政府■
  ワシントン発によると、オバマ政権では、「日本の民主党政権下でも日米同盟の強固なことを示すことができた」と安堵感が広がっているという。ホワイトハウスはジョーンズ大統領補佐官が講演で、日米合意を歓迎したが、もともと米政府は、5月決着などありえないと考えていた。当面は継続協議とし、7月の参院選後への先送りを模索していた。鳩山政権が「辺野古回帰」に踏み切ったことは予想以上の成果であったが、今回の合意が決着につながると楽観視はしていないのだという。
  しかし、期待を煽って期待を裏切った鳩山首相に対する沖縄県民の感情は一変してしまった。仲井真知事は「受け入れは厳しい」と反対を表明している。米政府が合意に応じたのは、米側が拒否したら民主党政権を窮地に追い込むことになると懸念したからだという。

■「しげちゃん、申し訳ない」と小沢幹事長■
  小沢幹事長は28日夜、社民党の重野幹事長に電話をした。「しげちゃん、誠に申し訳ない。だけど、今までの誼もあるし、選挙はお願いします」と詫びるとともに、参院選の選挙協力は続けたいとの意向を述べたのである。小沢は周辺に、「閣僚人事は政府の話だ」と無関心を装ってきた。国会内の幹事長室で輿石参院議員会長と会談、関係者と電話で社民党の情勢を協議するなど、水面下で調整に動いたが、「内閣に手を突っ込んだ」と批判されるのを回避するため、表立った動きはしなかったようだ。「鳩山降ろし」に動けば「小沢降ろし」に跳ね返り、「親小沢」と「非小沢」の党内抗争に広がるからだ。
  党内には、「『県外移設』は3党連立の約束だった」、「首相が『県外』と言った」、「5月末の期限を設ける必要もなかった」、「首相の独り相撲だった」などと、首相が対応を誤ったとする不満の声が燻っている。副幹事長の一人は、「福島氏の言い分に一理ある。この前まで首相が拘っていたことを言って罷免されるのだから、首相の方が分が悪い」と述べている。党内批判が厳しくなっているのだ。

■「実行力が十分でなかった」鳩山の反省■
  鳩山首相は記者会見で次のように質問に答えている。▼「決着」について、「米国の理解は得られたが、沖縄県民の理解は得られていない」。▼「福島罷免」について、「福島党首とは根本的な部分、基地問題の考え方に違いがあった。日米合意のためにやむを得なかった」。▼「3党連立」について、「社民党の新しい閣僚も視野にある。連立は維持したい」。▼「5月末期限」について、「参院選までに決着をつけないと参院選の最大の争点になるのを避けるためだった」。▼「反省点」について、「首相の実行力が十分でなかった。政治家が片意地を張りすぎて、優秀な官僚たちの知恵知識を出せず行動した嫌いがある」。▼「安全保障」について、「自衛隊で日本の安全をどのように守れるか考える必要がある。トータルな安全保障論議が政権の中で出来上がっていなかった」などである。

■社民党の政権離脱へ■
  社民党は、福島党首の罷免を受けて両院議員懇談会を開いて協議した。罷免前までは、「参院選の選挙協力を考えたら、連立は維持すべきだ」という意見が大勢であったが、罷免後は一変した。「民主党が社民党を切り捨てたのだ」として、「閣外協力」はしない。連立を離脱すべきだとの意見が強まっているという。「民主党との信頼感を維持できない」とする意見がある一方で、連立を離脱すると「政権内での発言権も失う」という意見もあり、連立離脱をするかどうかは、30日の全国幹事長会議に持ち越された。
  福島党首は、何故こだわったのか。福島は鳩山首相に「辺野古にしないと合意してきたではないか」と激しい言葉を浴びせたという。「一丁目一番地」の普天間問題で妥協を許せば、夏の参院選で支持者は離れるという。「閣僚に恋々としている」ように見られるのが我慢がならかった。福島の強い決断に連立離脱已む無しの声が大勢になっているようだ。

■鳩山首相の資質を問うマスコミ■
  マスコミ各社の論評は首相に厳しい。「鳩山首相の就任以来の一連の言動は資質を疑わせるものだ」としている。「職を賭す」、「命懸け」、「最低でも県外」、「辺野古以外」、「沖縄県民の思い」、「腹案がある」、「自然への冒涜」、「党の公約ではない。党代表としての公約だ」などなど。「首相の言葉は羽よりも軽い」、「政治家と国民をつなぐ言葉が信用されなくなれば、政治の危機だ」、「希望を口にしても実現する訳ではない。政治は結果責任だ」と鳩山首相を追及している。
  「沖縄問題の解決にも鳩山首相では不安がある」とし、「鳩山首相が政治の最高責任者の座に就き続けることに大きな疑問を抱かざるを得ない」、「これ以上国の舵取りを任せられるだろうか。参院選は首相の資質と鳩山内閣の是非を問うことになる」としているのである。

■参院選戦略の練り直しも■
  社民党が連立離脱して野党に転ずるとき、参院選の様相が変わってくる。民主党と社民党の選挙協力がご破算となる。社民党で改選を迎えるのは、比例代表の福島党首と渕上貞雄、新潟県選挙区の近藤正雄の3人だが、定数2人の新潟県に民主党候補が田中直樹一人なのは、小沢幹事長の社民党に対する選挙協力だという。民主党としては、無党派層の「民主離れ」が進む中で、比例代表における300万票の社民党票が欲しい。

■予想された数合わせの崩壊■  
  参院選後の展望においても想定が変わってくる。参院選の惨敗が予想されている。衆参の与野党の過半数が逆転する「ねじれ国会」が想定される。参院で否決された法案を衆院の再議決で成立を図るには、衆院議席の3分の2の賛成が必要だ。民主党の312議席、国民新党の3議席だけでは、3分の2の320議席には5議席足りない。社民党の7議席が必要になると言う訳だ。参院選後の連立工作にも影響する。
  そもそも、民主、社民、国民新3党の連立政権で、外交、防衛の理念が異なる社民党との連立には、今日のあることが予想されていた。所詮、数合わせの崩壊は必然だったと言えようか。

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